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資本主義の視点から考えるプログラマの給料

 ·  ☕ 5 min read  ·  ✍️ Helve

はじめに

資本主義の視点から、プログラマの給料の決まり方について考えてみた。

参考にしたのは、木暮太一の「超入門 資本主義」である。タイトルの通り、カール・マルクスの「資本論」の解説本である。
この本を読む前、「資本論」といえば共産主義を説いたイメージを持っていたが、実際は資本主義を考察・批判した本であった(言われてみれば、タイトルに「資本」と入っているため、内容は資本主義が中心であろう)。
「超入門 資本論」は「資本論」を平易に解説した本である。

日本における給料の決まり方

「資本論」では、ものの値段は使用価値(使うメリット)ではなく、価値(労力の大きさ)で決まるとされている。もちろん需要と供給も影響するが、その割合は少ないものだという。

価値で決まる「値段」には、労働者の給料も含まれる。すなわち、給料の額は、労働を生み出すために必要なコスト(食費や住居費、娯楽費など)から決まるのである。したがって、社会平均的に給料と支出の額はほぼ等しくなり、ほとんどの家庭が貯蓄をできなくなる…というのが、マルクスの主張である。なお、医者、弁護士などの給料が高いのは、その職に就くまでのコスト(医師免許の取得など)が反映されているためである。

上記のような状況が現在の日本では成り立っていると、「超入門 資本論」の著者は主張している。すなわち、闇雲に昇給を目指しても、昇給分だけストレスが大きくなり支出も増えるので、生活は楽にならないのである。したがって、ストレスが少ない、すなわち労働を生み出すために必要なコストが少ない仕事を選んだ方がよいと主張している。

プログラマが稼ぐための方法

「資本論」の分析に基づいて、プログラマが給料を増やすための方法として次の4つを考えてみた。

  • ストレスの少ない分野を選ぶ
  • 学位を取得する
  • フリーランスになる
  • 外資系企業に就職する

以下でそれぞれ解説する。

ストレスの少ない分野を選ぶ

「超入門 資本論」の主張のままであるが、Web系や組み込み系などのプログラミング分野から自分に会うものを選び、ストレスを減らすことである。
実際に給料が増える訳ではないが、出費を減らすことができるため、実質的に給料が増えるのと同じである。

たとえば、数学が好きであれば機械学習系を選んでも良いだろう。また、住居の観点から、都市部に住みたければWeb系に、地方に住みたければ組み込み系(おそらく工場に近い事業所で働くだろう)に進むことも考えられる。

学位を取得する

「資本論の概要」で書いたように、給料には職に就くまでのコストが反映される。
そのため、学生向けの方法ではあるが、研究が苦でなければ、大卒、修士卒、博士卒など高い学位を取得することが、高給への道となる。
プログラマという業務内容は同じでも、学位の取得に掛かったコストが給料に反映される訳である。

フリーランスになる

会社員のままプログラマとして働く場合、給料に対して成果はあまり反映されないが、フリーランスの場合、案件が受注できれば、その分だけ収入を増やすことができる。

ここで重要なのは、案件によって「値ごろ感」は決まっていることである。たとえば、Xページのウェブサイト構築でXX万円、Xか月の作業でXX万円、等々…。すなわち、金額に見合った作業が発生するため、(労働時間が同じという条件下であれば)収入が会社員と変わらない結果になってしまう。

一方で、プログラムには再利用が簡単という特徴がある。そのため、自分が以前作成した仕様書やプログラムを再利用できる案件を受注することで、相場よりも作業を減らすことが可能となり、多くの案件を受注することができる。すなわち、時間あたりの収入を高くすることが可能となる。

外資系企業に就職する

最初に述べた、「給料が生活コストによって決まる」のは主に日本企業の場合である。反対に、外資系では成果がダイレクトに給料に影響することが多い。
優秀な人であれば、そのような外資系企業に就職したほうが給料は高くなる。

まとめ

プログラマが給料を増やす4つの方法を考えてみた。

  • ストレスの少ない分野を選ぶ
  • 学位を取得する
  • フリーランスになる
  • 外資系企業に就職する

「超入門 資本論」では、
  • 社会全体の生産性が上がっても、なぜ労働時間は減らないのか?
  • 自分の「商品価値」を上げるにはどうすればよいのか?

という疑問に対し、資本主義の視点から答えを示している。文章が平易であり、経済分野に明るくない人でも読みやすく、オススメである。
(単行本版と文庫本版があり、さらにそれぞれ電子版の全4種類があるようなので、購入時には注意されたい)

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Helve
WRITTEN BY
Helve
関西在住、電機メーカ勤務のエンジニア。Twitterで新着記事を配信中です