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はじめに
主要な日本メーカ(電機・機械・自動車)15社の技報へのリンクをまとめた。
簡単な紹介と、公開開始年度、更新頻度も併せて示す。ただし、「公開開始年度」は調査時現在でWebからアクセス可能な最も古い資料の年度であり、創刊年度やウェブ公開開始年度ではないことに注意されたい。
本記事の情報は2021年3月28日現在のものである(2023年3月5日更新)。
電気機器
東芝
製品紹介と一般論文を公開している。更新頻度は年6回とかなり高い。
- 公開開始年度:1995年
- 更新頻度:6回/年
- リンク:東芝レビュー
日本電気(NEC)
開発したシステムの紹介がメイン。近年はAIを活用したソリューションも多い。
- 公開開始年度:2004年
- 更新頻度:1~3回/年
- リンク:NEC技報
パナソニック
システムや製造技術など、幅広い技術を公開している。2022年5月で更新停止
- 公開開始年度:2009年
- 更新頻度:2回/年(5, 11月)
- リンク:パナソニック技報
日立製作所
システムの紹介がメイン。経営層のコメントや大学関係者のインタビューもあり、かなり力を入れている印象がある。
- 公開開始年度:1950年
- 更新頻度:6回/年
- リンク:日立評論
富士電機
製品と要素技術の紹介が半々程度。生活に身近な製品に関する技報も多い。1924年の創刊からの記事を公開している。
- 公開開始年度:1924年
- 更新頻度:4回/年
- リンク:富士電機技報
三菱電機
論文形式の記事が多い。毎月、分野ごとの特集を組んで公開している。
- 公開開始年度:1996年
- 更新頻度:12回/年(毎月)
- リンク:三菱電機技報
横河電機
プラントの計装に関する記事がメイン。AIの活用事例もある。
- 公開開始年度:1997年
- 更新頻度:2回/年
- リンク:横河技報
機械
IHI
年4回、航空や発電などの分野ごとに特集を組んで公開している。
- 公開開始年度:2007年
- 更新頻度:4回/年
- リンク:IHI技報ライブラリー
川崎重工業
年1回、航空や発電、バイクなどの分野ごとに特集を組んで公開している。特許紹介があるのはユニーク。
- 公開開始年度:2012年
- 更新頻度:1回/年
- リンク:川崎重工技報
住友重機械工業
要素技術と製品の紹介が半々程度。製品は建設機械や船など。技報が号ごとに1つのPDFファイルにまとまっており、PDFを開かないと目次が見れないのは少し不便。
- 公開開始年度:2001年
- 更新頻度:3回程度/年
- リンク:住友重機械技報
三菱重工業
年4回、製品分野ごとに特集を組んで公開している。製品紹介よりも技術論文がやや多い印象。
- 公開開始年度:2003年
- 更新頻度:4回/年
- リンク:三菱重工技報
自動車
デンソー
自動運転や空調など、自動車に関する様々なエレクトロニクス技術を公開している。
- 公開開始年度:1996年
- 更新頻度:1回/年
- リンク:デンソーテクニカルレビュー
日産
- 公開開始年度:2012年
- 更新頻度:1~2回/年
- リンク:日産技報
豊田自動織機
新型車の開発、モータ、エンジン、金属加工などの技術を紹介している。
- 公開開始年度:2018年
- 更新頻度:1回/年
- リンク:豊田自動織機技報
マツダ
新型車の開発、エンジンなどの技術を紹介している。ブレーキフィール、ドアの静粛性など、他社が公開していないと思われる技術もある。
- 公開開始年度:1983年
- 更新頻度:1回/年
- リンク:マツダ技報
雑感
技報を公開していない自動車メーカが意外と多かった。一方で、電気機器メーカでは技報の発行頻度が高い。また、記事では扱わなかったがIT企業ではブログを使って高頻度に情報を発信しており、情報をどの程度オープンにするのか、業界による文化の違いが大きいのかもしれない。