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はじめに
Sphinxで生成する記事のHTMLに、SNSで詳細情報を伝えるためのOGP (Open Graph Protocol) を導入する方法をまとめました。sphinxext-opengraph
という拡張機能を使用します。
環境
OSはWindows 10 Home Ver. 21H1です。
- Python v3.9.7
- Sphinx v4.2.0
- sphinxext-opengraph v0.6.3
Sphinxとsphinxext-opengraphのインストール
Pythonは既にインストールされているものとして、Sphinxとsphinxext-opengraph
をインストールします。
Sphinxはcondaとpipのどちらでもインストール可能です。conda環境では以下を実行します。-c
オプションによって、インストール元のチャンネルを指定します。
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pipの場合は以下を実行します。
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一方、sphinxext-opengraph
はpipでのみインストール可能です。
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プロジェクトテンプレートの作成
適当な空フォルダを作成し、sphinx-quickstart
コマンドを実行してプロジェクトテンプレートを作成します。
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詳細は以下の記事を参考にしてください。
Sphinxを使ったHTMLドキュメント作成 – Helve Tech Blog
設定ファイルの編集
Sphinxの設定ファイルconf.py
を開き、extensions
のリストに"sphinxext.opengraph"
を追加します。
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OGPの設定
OGPの設定は、サイト全体と個別ページの両方に対して可能です。個別ページの設定が優先されます。
サイト全体
設定ファイルconf.py
に、サイト全体に対するOGPの設定を記載します。例を以下に示します。
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ogp_site_url
: サイト全体のURLです。ogp_image
: OGPの画像です。画像ファイルを_static
フォルダに配置します。
以上のように設定して、通常のビルドと同じように.\make.bat html
コマンドを実行します。すると、生成されたHTMLに以下のようなOGPタグが埋め込まれます(ReSTファイルindex.rst
から生成されたHTMLファイルの例)。
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conf.py
のogp_site_url
に設定したURLが、5行目のmeta property="og:url"
以降に出力されています。各ページの階層・HTMLファイル名が自動的に反映されます。
個別ページ
個別ページのOGP設定は、各ReSTファイルの先頭に記述します。例を以下に示します。
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:og:description:
: ページの説明です。:og:image:
: OGPの画像です。画像ファイルを_static
フォルダに配置します。
以上のように設定して.\make.bat html
コマンドを実行すると、以下のようなHTMLコードが生成されます。先程の結果と比較すると、og:description
とog:image
が変更されている(上書きされた)ことが分かります。
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まとめ
Sphinxでsphinxext-opengraph
という拡張機能を使用し、各記事にOGPを導入する方法をまとめました。